簡単!どんどん増える!挿し木で増やす!【第3回】


挿し木でふやす

挿し木後の管理方法

挿し木がうまくいかない(乾燥・枯死)は、茎の切口からの吸水と蒸散とのアンバランスによって生じます。

挿し穂の吸水は、主に切口からで、茎表面からもわずかながら吸収されます。ただ、葉からの蒸散は通常どうりに行われるため、挿し木当初は蒸散を制限する処理を行う必要があるんです。

挿し木後、乾燥させてしまうと、発根率を著しく低下させるので、注意して下さい。

乾燥の防止と蒸散の制限をしよう! 乾燥の防止と蒸散の制限をしよう!

乾燥防止と、葉からの蒸散をコントロールするポイントです。

  • ① 葉面積の増大 ⇒ 葉を適度に切り取ることで過度の蒸散を防ぎます。
  • ② 日射量 ⇒ 寒冷紗により遮光することで、直射日光を制限し、日光量をコントロールします。
  • ③高温 ⇒ 寒冷紗により遮光することで、急激な温度上昇を防ぎ、適温に管理します。冷房を用いることもあります。
  • ④ 低湿度 ⇒ 蒸散を抑制するため、湿度を高くしておきます。
  • ⑤ 風 ⇒ 風は過剰な蒸散を盛んにするため、過度の風を当てないようにします。
温度管理も大切! 温度管理も大切!

発根能力は25℃までは高まり、それ以上では低下します。

反対に、病菌は30~35℃まで増殖率が高まるので、地温を25℃以上としない温度管理が適切です。

気温の上昇は蒸散を過度に促進し、吸水とのバランスを崩すので、気温を高めないように注意して下さい。

寒冷紗などでの遮光によって、急激な温度上昇を妨ぎましょう。

挿し木を成功させる⑪のポイント! 挿し木を成功させる⑪のポイント!

挿し木を成功させる管理法をまとめると…

  • ①【若く元気な親木から差し穂を採取】枝の先端部分を避けるようにして、若い枝の根本に近いものを挿し穂に利用すると発根しやすいです。
  • ②【採取後はスピーディに】穂木を採取したらすぐに挿しましょう。
  • ③【水に浸漬しない】挿し穂の余分な水への浸漬は、病菌の蔓延を助長し、カルス形成を阻害するため行わないでください。目安は1時間以内。
  • ④【直射日光には当てない】日向(ひなた)と日陰の水分蒸散量は大きく異なり、日向の蒸散量は日陰の4~20倍となります。
  • ⑤【バランスの良い遮光を行う】遮光し過ぎると、光合成ができなくなり発根後の生育を阻害するので、バランスよく。
  • ⑥【季節によって遮光を変える】寒冷紗などで遮光をして、遮光率は季節によって変えましょう。
  • ⑦ 【高温下で放置しない】挿し穂の呼吸を促進するため、穂木に含まれるエネルギーのムダな損失を招き、発根が阻害されます。
  • ⑧【湿度を保つ】蒸散を抑制するため、湿度を高くしますが、ビニールなどで密閉はしないでください。
  • ⑨【低温に保つ】ある程度穂木を保存する場合には、葉での呼吸を抑え、湿度を高めるために、低温を保ちます。できれば湿らせた紙と穂木を交互に層状に重ねるといいでしょう。
  • ⑩【風を当てない】過度の風は過剰な蒸散を盛んにするため、風通しの良すぎる場所での保管に注意。
  • ⑪【ホルモン促進剤や活力剤を使う】生長ホルモン(オーキシン)の活性をあげる、オキシベロンやルートンなどで、発根を促進させましょう。活着後は植物活力剤のメネデールがオススメです。

◆ その他、挿し木については、文末の【一緒に読まれている記事】をご覧ください。


発根促進剤・植物活力剤
発根促進剤 オキシベロン

オキシベロン

挿し木の発根促進剤 植物成長調整剤!
挿し木の発根促進や、発生根数の増加が期待できます。

  1. 粉末インドール酪酸粉剤
  2. 発根を促進させる植物ホルモン剤です。
  3. 10gでさし穂の直径が2ミリ以下なら400-500本使用できます。
  4. 2-4ミリなら300-400本使用。
  5. 6-8ミリなら100-200本使用。
  6. 挿し穂の切り口を水に付けて粉末をまぶし、挿し木の床に挿します。
発根促進剤 ルートン

ルートン

挿し木・さし苗の活着をよくする発根促進剤です。

  1. α- ナフチルアセトアミド粉衣剤
  2. 発根を促進させる植物ホルモン剤です。
  3. 挿木、挿苗の発根を促進させます。
  4. 発根が促進されることで、挿木、挿苗の活着率が良くなります。
  5. 挿し穂の切り口を水に付けて粉末をまぶし、挿し木の床に挿します。
  6. 粉末だけでなくペースト状でも。
植物活力剤 メネデール

メネデール

植物の生長に必要な物質は、主に根毛からイオン化された形で吸収されます。
鉄をイオンの形で含む水溶液で、素早く吸収されるため、根の生長を助けます。
水分や養分の吸収力を高め、光合成を活発にする働きもあります。

  1. 挿し木など植物をふやす時
  2. 新しく植物を植える時
  3. 株分けや、植え替え。
  4. 弱った植物を回復させる時
  5. …に使います。


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